iPhoneで全画面表示する方法完全ガイド|アプリ別の設定と解決策

iPhoneで全画面表示する方法完全ガイド|アプリ別の設定と解決策

iPhoneで動画を見ているとき、「もっと画面いっぱいに表示できたらいいのに…」と感じたことはありませんか?YouTubeを見ていても、Safariでウェブページを見ていても、画面の上下にスペースがあってなんだか見づらい。特にお気に入りの映画やドラマを視聴するときは、できるだけ大きな画面で楽しみたいですよね。

実は、iPhoneには様々なアプリで「全画面表示」を活用する方法があります。しかし、アプリごとに操作方法が微妙に異なっていたり、思うように全画面表示にならなかったりと、意外と戸惑うポイントも多いのが現実です。「さっきまでできていたのに急にできなくなった」「横向きにしても全画面にならない」といった悩みを抱えている方も少なくありません。

この記事では、iPhoneで全画面表示を使いこなすための完全ガイドをお届けします。Safari、YouTube、写真アプリなど、主要なアプリごとの具体的な操作手順はもちろん、全画面表示できないときのトラブルシューティング、さらに快適に使うための応用テクニックまで、幅広く解説していきます。

この記事を読めば、以下のことがわかります:

  • iPhoneの全画面表示の基本的な仕組みと機種による違い
  • Safari、YouTube、Netflix、写真アプリなど各アプリでの全画面表示方法
  • 全画面表示できないときの原因と解決策
  • より快適に全画面表示を活用するための応用テクニック
  • よくあるトラブルへの対処法

初心者の方でもすぐに実践できるよう、画面操作を言葉で丁寧に説明していきます。難しい設定は一切必要ありません。読み終わる頃には、どんなアプリでもスムーズに全画面表示を使いこなせるようになっているはずです。

それでは、まずはiPhoneの全画面表示とは何か、基本知識から見ていきましょう。

iPhoneの全画面表示とは?基本知識

全画面表示(フルスクリーン)の定義

iPhoneにおける「全画面表示」とは、アプリの画面が端末のディスプレイ全体に広がり、ステータスバー(画面上部の時計や電波表示)やナビゲーションバー(下部の操作ボタン)が一時的に隠れた状態を指します。動画視聴やゲームプレイ、写真閲覧などで、コンテンツにより集中できるよう設計された表示モードです。

全画面表示には主に2つのタイプがあります。一つは横向き(ランドスケープモード)での全画面表示で、動画視聴時によく使われます。もう一つは縦向き(ポートレートモード)での全画面表示で、TikTokやInstagramのストーリーズなどで見られます。どちらもコンテンツを最大限に活用し、没入感を高めることが目的です。

Face ID搭載モデルとホームボタンモデルの違い

iPhoneの機種によって、全画面表示の見え方や操作方法に若干の違いがあります。Face IDを搭載したiPhone X以降のモデル(iPhone 12、13、14、15シリーズなど)では、画面上部にノッチ(切り欠き)またはDynamic Island(ダイナミックアイランド)があり、完全な長方形のディスプレイではありません。そのため、動画を全画面表示にしても、ノッチ部分は黒く表示されるか、映像の一部がカットされることがあります。

一方、iPhone SE(第2世代・第3世代)やiPhone 8以前のホームボタン搭載モデルでは、ノッチがない代わりに画面上下にベゼル(黒い縁)があります。これらの機種では、全画面表示時も比較的シンプルな見た目になります。

また、ホームボタンの有無は操作方法にも影響します。Face IDモデルでは画面下部から上にスワイプしてホーム画面に戻りますが、ホームボタンモデルでは物理ボタンを押します。全画面表示中の操作も、この違いを意識すると理解しやすくなります。

横向き表示と縦向き表示の使い分け

全画面表示を効果的に使うには、コンテンツに応じて横向きと縦向きを使い分けることが重要です。

横向き表示(ランドスケープモード)は、映画、ドラマ、YouTube動画など、横長コンテンツに最適です。iPhoneを横に持つことで、画面の幅を最大限に活用でき、映画館のような視聴体験が得られます。特に16:9や21:9のアスペクト比で制作されたコンテンツは、横向き全画面で真価を発揮します。

縦向き表示(ポートレートモード)は、TikTok、Instagram Reels、YouTubeショートなど、縦長フォーマットのコンテンツ向きです。スマートフォンを自然に持った状態で視聴できるため、片手操作がしやすく、気軽にコンテンツを楽しめます。

使い分けのコツは、視聴するコンテンツの形式に合わせること。横長の動画なら横向き、縦長の動画なら縦向きにすることで、黒い余白を最小限に抑え、画面を最大限に活用できます。

Safari(ブラウザ)で全画面表示する方法

Safariで全画面表示する基本手順

Safariでウェブページを閲覧しているとき、画面をより広く使いたい場合があります。特に記事を読むときや、画像を大きく見たいときに便利です。Safariには明確な「全画面表示ボタン」はありませんが、アドレスバーやツールバーを非表示にすることで、実質的に全画面に近い表示を実現できます。

最も簡単な方法は、ページを下にスクロールすることです。Safariでは、スクロールすると自動的に上部のアドレスバーと下部のツールバーが隠れる仕様になっています。ページの内容に集中したいときは、少し下にスクロールするだけで画面が広くなります。

もう一度アドレスバーやツールバーを表示したい場合は、画面上部または下部をタップするか、ページを上にスクロールすれば再び表示されます。この仕組みにより、必要なときだけ操作要素を表示し、閲覧中は最大限の画面スペースを確保できるのです。

アドレスバーを非表示にする方法

iOS 15以降のSafariでは、アドレスバーが画面下部に配置されるデザインに変更されました(設定で上部に戻すことも可能です)。このアドレスバーを一時的に非表示にして、より広い表示領域を確保する方法を見ていきましょう。

下部にアドレスバーがある場合、ページを少し下にスクロールするだけで自動的に隠れます。隠れた状態でページを読み続けることができ、必要になったら画面下部をタップすれば再表示されます。この動作は自動的に行われるため、特別な設定は不要です。

もしアドレスバーを上部に配置している場合も同様で、下にスクロールすれば上部のバーが隠れます。上部配置の方が慣れている方は、「設定」アプリ→「Safari」→「タブ」で「シングルタブ」を選択することで、従来の上部アドレスバー表示に戻せます。

ウェブページ内の動画を全画面で再生したい場合は、動画プレーヤーの全画面ボタン(四隅が外向きの矢印アイコン)をタップします。これにより、動画だけが画面全体に表示され、Safariの操作要素は完全に隠れます。

全画面表示の解除方法

Safariでの全画面表示(実質的にはツールバー非表示状態)を解除するには、いくつかの方法があります。

最も直感的なのは、画面を上にスクロールすることです。ページの上端に向かってスワイプすると、自動的にアドレスバーとツールバーが再表示されます。読み進めていて上部に戻りたいときは、画面最上部のステータスバー(時計表示部分)を一度タップすると、ページの先頭に瞬時に戻ると同時にツールバーも表示されます。

動画の全画面再生を終了したい場合は、画面をタップして操作パネルを表示し、全画面解除ボタン(四隅が内向きの矢印アイコン)をタップするか、画面左上の「完了」ボタンをタップします。Face IDモデルでは、画面下部から上にスワイプすることでも全画面再生を終了できます。

Safariの全画面表示は、ページ閲覧の邪魔にならないよう設計されているため、自然な操作で簡単に切り替えられます。慣れてくると、意識せずともスムーズに全画面表示を活用できるようになるでしょう。

YouTube・動画アプリで全画面表示する方法

YouTubeアプリでの全画面表示手順

YouTubeアプリは、動画視聴において最も頻繁に全画面表示を使うアプリの一つです。操作方法はシンプルで、誰でもすぐに使いこなせます。

動画を再生中に、プレーヤー右下にある全画面ボタン(四隅に矢印が向いているアイコン)をタップすると、動画が横向き全画面で表示されます。このとき、iPhoneを横に持つと、画面いっぱいに動画が広がり、映画館のような視聴体験が楽しめます。

YouTubeの便利な機能として、動画プレーヤーをダブルタップすることでも全画面表示に切り替えられます。また、iPhoneを横に傾けるだけで自動的に全画面表示になる設定も可能です(画面の向きのロックが解除されている必要があります)。

全画面表示を解除するには、再び全画面ボタンをタップするか、画面を縦向きに戻します。または、画面をタップして操作パネルを表示し、左上の「←」(戻る)ボタンをタップすることでも通常表示に戻れます。

YouTubeショートやTikTok風の縦長動画の場合は、最初から縦向き全画面で表示されることが多く、特別な操作は不要です。画面を上下にスワイプするだけで次の動画に移動できます。

Netflix・Amazonプライムビデオでの操作

Netflix、Amazonプライムビデオ、Disney+などの動画配信サービスでも、全画面表示の操作方法は基本的に共通しています。

Netflixでは、動画再生を開始すると自動的に横向き全画面で表示されることが多いですが、もし通常サイズで表示されている場合は、画面右下の全画面アイコンをタップします。iPhoneを横に傾けることでも自動的に全画面表示に切り替わります。

再生中に画面をタップすると、再生コントロール(一時停止、早送り、字幕設定など)が表示されます。これらのコントロールは数秒で自動的に消え、再び没入感のある視聴体験に戻ります。

Amazonプライムビデオも同様の操作方法です。動画プレーヤーの右下にある全画面ボタンをタップするか、iPhoneを横向きにすることで全画面表示になります。X-Ray機能(出演者情報の表示)を使いたい場合は、全画面表示中に画面をタップすれば、コントロールパネルと共にX-Ray情報が表示されます。

Disney+、Hulu、U-NEXTなどの他の動画配信サービスも、基本的な操作は同じです。右下の全画面ボタンをタップするか、端末を横に傾けることで全画面表示になります。各サービス共通の操作性により、一度覚えてしまえばどのアプリでも迷わず使えるでしょう。

TikTok・Instagram動画の全画面表示

TikTokやInstagramなど、SNS系の動画アプリは縦長フォーマットが主流で、全画面表示の考え方が少し異なります。

TikTokでは、アプリを開いた時点で動画が縦向き全画面で表示されます。特別な操作は不要で、上下にスワイプするだけで次々と動画を視聴できます。画面いっぱいに動画が表示されるため、没入感が高く、片手で気軽に楽しめる設計です。

Instagramのリールやストーリーズも同様に、タップすると自動的に縦向き全画面で表示されます。ストーリーズの場合、画面を長押しすると一時停止でき、離すと再生が再開されます。リールでは、画面をダブルタップすることで「いいね」を付けられます。

これらのSNS動画アプリでは、横向きにしても縦長のままであることがほとんどです。これは、スマートフォンを自然に持った状態で視聴することを前提に設計されているためです。もし横長の動画がアップロードされている場合は、その動画をタップすると横向き全画面で表示されることもあります。

全画面表示を解除するには、画面を下にスワイプするか、左上の「×」ボタン(または「←」ボタン)をタップします。これでタイムライン表示に戻ります。

写真・画像を全画面表示する方法

写真アプリでの全画面表示

iPhoneの標準写真アプリでも、画像を全画面で楽しむことができます。思い出の写真を大きく表示して、細部まで鑑賞したいときに便利です。

写真アプリを開いて見たい写真をタップすると、通常表示で開きます。この状態では、画面上部にナビゲーションバー、下部に共有ボタンやお気に入りボタンなどが表示されています。ここからさらに画面を一度タップすると、これらの操作要素が消えて、写真だけが画面いっぱいに表示されます。

写真を拡大したい場合は、2本指でピンチアウト(画面を広げるようにする動作)するか、ダブルタップすることで拡大できます。拡大後は指でドラッグして好きな位置に移動できます。元のサイズに戻すには、ピンチイン(2本指でつまむ動作)するか、再度ダブルタップします。

横長の写真を見る場合は、iPhoneを横向きにすることで画面の幅を最大限に活用できます。風景写真やパノラマ写真を見るときは、横向きで表示すると迫力が増します。

全画面表示を解除して操作要素を再表示するには、もう一度画面をタップします。または、左上の「<」(戻る)ボタンをタップすることで、写真一覧に戻ります。

スライドショーで全画面再生

写真アプリには、複数の写真を連続して全画面表示する「スライドショー」機能があります。家族や友人と写真を共有するときに便利です。

スライドショーを開始するには、まず写真を一枚開き、画面下部の共有ボタン(四角に上向き矢印のアイコン)をタップします。表示されるメニューから「スライドショー」を選択すると、選択した写真から順番に全画面でスライドショーが始まります。

スライドショー中は、写真が数秒ごとに自動的に切り替わります。画面をタップすると操作パネルが表示され、一時停止したり、BGMを変更したり、速度を調整したりできます。「テーマ」を選ぶことで、切り替え効果や音楽を変更することも可能です。

アルバム全体をスライドショーで見たい場合は、アルバムを開いてから同じ手順で「スライドショー」を選択します。旅行の写真や思い出のアルバムを、まるでデジタルフォトフレームのように楽しめます。

スライドショーを終了するには、画面をタップして「完了」ボタンを押します。または、ホーム画面に戻る操作(下から上にスワイプ、またはホームボタンを押す)をすることでも終了できます。

他の画像アプリでの表示方法

写真アプリ以外にも、様々な画像閲覧アプリで全画面表示を活用できます。

Google フォトでは、写真をタップして開き、さらに画面をタップすることで操作要素が消え、全画面表示になります。写真アプリと同様の操作感で使えます。また、横にスワイプすることで前後の写真に移動でき、スムーズに閲覧を続けられます。

Instagramで写真投稿を見る場合、投稿をタップすると大きく表示されますが、完全な全画面ではなく上下に余白が残ります。ただし、ストーリーズは自動的に全画面表示されます。

Pinterestでは、気になる画像をタップすると詳細ページに移動し、さらに画像をタップすることで全画面表示になります。ピンチアウトで拡大することも可能です。

LINE、Twitter(X)、Facebookなどで共有された画像も、タップすることで拡大表示されます。アプリによって操作方法は微妙に異なりますが、基本的には「タップで拡大・全画面表示」という共通の操作パターンが採用されています。

全画面表示できないときの対処法

画面の向きがロックされている場合

iPhoneを横に傾けても全画面表示にならない、最も一般的な原因が「画面の向きのロック」です。この機能がオンになっていると、端末を回転させても画面の向きが固定されたままになります。

解除方法は簡単です。まず、画面右上から下にスワイプして(iPhone SE・8以前は画面下から上にスワイプ)コントロールセンターを開きます。そこに鍵のアイコンに矢印が付いたボタン(画面縦向きのロックボタン)があります。このアイコンが赤くハイライトされている場合、ロックがかかっている状態です。

このボタンをタップすると、ロックが解除されます。アイコンの色が白またはグレーに変わり、赤いハイライトが消えればロック解除完了です。これでiPhoneを横に傾けると、画面も自動的に横向きに回転するようになります。

逆に、画面が勝手に回転してほしくない場合は、同じボタンをタップしてロックをかけることができます。寝転がって動画を見るときなど、縦向きのまま固定したい場合に便利です。

アプリが最新版でない場合

アプリのバージョンが古いと、全画面表示機能が正常に動作しないことがあります。特にYouTubeやNetflixなどの動画アプリは、定期的にアップデートされ、機能改善やバグ修正が行われています。

アプリを最新版にアップデートするには、App Storeを開き、画面右上のアカウントアイコンをタップします。下にスクロールすると「利用可能なアップデート」セクションがあり、更新が必要なアプリが一覧表示されます。個別に「アップデート」ボタンをタップするか、「すべてをアップデート」を選択することで、まとめて更新できます。

自動アップデートを有効にしておくと、手動で更新する手間が省けます。「設定」アプリ→「App Store」→「Appのアップデート」をオンにすることで、Wi-Fi接続時に自動的にアップデートされるようになります。

アップデート後は、アプリを一度完全に終了してから再起動することをお勧めします。ホーム画面で下から上にスワイプしてアプリスイッチャーを開き、該当アプリを上にスワイプして終了してから、再度アプリを開きます。

iOSのバージョンが古い場合

iPhoneのOS自体が古いバージョンだと、一部の全画面表示機能が使えないことがあります。特に新しいアプリは、最新のiOSバージョンに最適化されていることが多いです。

iOSのバージョンを確認するには、「設定」アプリ→「一般」→「情報」を開き、「システムバージョン」を確認します。最新版かどうかをチェックするには、「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」に進みます。新しいバージョンが利用可能な場合、ここに表示されます。

アップデートする前に、必ずiPhoneをバックアップしておきましょう。iCloudまたはPCを使ってバックアップを取ることで、万が一の際もデータを復元できます。また、iOSアップデートには時間がかかることがあるため、Wi-Fi環境が整っており、充電できる状態で実行することをお勧めします。

ただし、古いiPhoneモデル(iPhone 6s以前など)では、最新のiOSにアップデートできない場合があります。その場合は、使用しているアプリが対応している範囲内で全画面表示機能を活用することになります。

アプリ固有の制限がある場合

一部のアプリやコンテンツでは、技術的または権利的な理由で全画面表示が制限されていることがあります。

例えば、著作権保護が厳しい動画配信サービスでは、スクリーンショットやスクリーン録画を防ぐため、全画面表示時に黒い画面が表示されることがあります。また、広告が含まれる無料アプリでは、広告表示を確保するために全画面表示が制限される場合もあります。

ウェブブラウザで動画を視聴している場合、そのウェブサイトのプレーヤーが全画面表示に対応していないこともあります。この場合、動画をダウンロードして標準の動画プレーヤーで再生するか、対応しているアプリを使う必要があります。

また、企業の業務用アプリやMDM(モバイルデバイス管理)がインストールされているiPhoneでは、セキュリティポリシーにより一部機能が制限されることがあります。この場合は、IT管理者に確認する必要があります。

これらの制限は、アプリやコンテンツ提供者の意図的な設定によるものなので、ユーザー側で変更することはできません。代替手段を探すか、制限を受け入れて使用することになります。

より快適に使うための応用テクニック

ピクチャ・イン・ピクチャ機能の活用

iOS 14以降では、動画を小窓で表示しながら他のアプリを操作できる「ピクチャ・イン・ピクチャ(PiP)」機能が利用できます。全画面表示とは逆の発想ですが、マルチタスクに便利な機能です。

対応アプリで動画を全画面表示中、画面下部から上にスワイプしてホーム画面に戻ると、動画が自動的に小窓になって画面の隅に表示されます。この状態で、メールをチェックしたり、LINEに返信したりしながら、動画の視聴を続けられます。

小窓はピンチ操作で拡大・縮小でき、ドラッグで好きな位置に移動できます。一時的に小窓を隠したい場合は、画面端にスワイプするだけ。再度タップすれば元の位置に戻ります。全画面表示に戻したい場合は、小窓をタップして拡大ボタンを押します。

YouTube Premium、Netflix、Amazonプライムビデオなど、多くの動画アプリがこの機能に対応しています。ただし、無料版のYouTubeアプリでは、PiP機能がPremium会員限定となっています。

画面ズーム機能との組み合わせ

iPhoneには、画面全体を拡大表示する「ズーム機能」があります。これは視覚サポート機能の一つですが、全画面表示と組み合わせることで、動画の特定部分をさらに大きく見ることができます。

ズーム機能を有効にするには、「設定」→「アクセシビリティ」→「ズーム」をオンにします。3本指で画面をダブルタップすると、画面が拡大表示されます。拡大率は3本指でドラッグすることで調整でき、拡大された画面内は3本指でスワイプして移動できます。

全画面表示で動画を視聴中に、字幕が小さくて読みにくい場合や、映像の細かい部分を確認したい場合に、このズーム機能が役立ちます。3本指ダブルタップで瞬時に拡大・縮小できるため、必要なときだけ使用することができます。

ただし、ズーム機能を常にオンにしていると、誤操作で拡大表示になってしまうことがあります。日常的には使わないという方は、「設定」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」で「ズーム」を選択しておくと、ホームボタン(またはサイドボタン)のトリプルクリックでオン・オフを切り替えられて便利です。

ショートカットで素早く切り替え

iPhoneの「ショートカット」アプリを使えば、全画面表示に関連する操作を自動化できます。例えば、「動画モード」というショートカットを作成すれば、一度のタップで画面の向きのロックを解除し、おやすみモードをオンにして、特定の動画アプリを起動するといった一連の操作を実行できます。

ショートカットアプリを開き、右上の「+」ボタンから新規ショートカットを作成します。「アクションを追加」をタップし、「画面の向きをロック」「おやすみモードを設定」「Appを開く」などのアクションを組み合わせます。作成したショートカットは、ホーム画面にウィジェットとして配置したり、Siriに音声コマンドで実行させたりできます。

また、コントロールセンターに「画面収録」ボタンを追加しておくと、全画面表示中の動画を録画したい場合に便利です。「設定」→「コントロールセンター」から「画面収録」を追加できます。ただし、著作権で保護されたコンテンツの録画は法律で禁じられているため注意が必要です。

さらに上級者向けには、NFC対応のタグをiPhoneにかざすことで自動的にショートカットを実行する設定も可能です。ベッドサイドにNFCタグを置いておけば、iPhoneをかざすだけで画面の向きがロックされ、ナイトモードがオンになるといった自動化ができます。

よくある質問(FAQ)

Q1:ノッチやホームバーは消せますか?

A:残念ながら、Face ID搭載モデルのノッチ(またはDynamic Island)とホームバー(画面下部の横線)は、完全に消すことはできません。これらはiPhoneのハードウェアとシステムの一部として設計されており、常に表示されます。

ただし、動画を全画面表示した際、コンテンツによってはノッチ部分が黒く表示され、目立たなくなることがあります。映画などの横長コンテンツでは、上下に黒帯が入るため、ノッチが黒帯に溶け込んで気にならないこともあります。

一部のアプリでは、ノッチを避けてコンテンツを表示する「セーフエリア表示」と、ノッチ部分も含めて画面全体にコンテンツを広げる「フルスクリーン表示」を選択できることがあります。後者を選ぶと、映像の一部がノッチで隠れる代わりに、画面を最大限に活用できます。

Q2:動画が自動的に全画面表示されない理由は?

A:動画が自動的に全画面表示されない主な理由は、アプリの設定や画面の向きのロックです。

YouTubeアプリの場合、「設定」→「全般」→「画面を回転」がオフになっていると、iPhoneを横に傾けても全画面表示になりません。この設定をオンにすることで、自動的に全画面表示になるようになります。

また、iPhone本体の画面の向きがロックされている場合も、自動的に横向きにならないため全画面表示になりません。コントロールセンターから画面の向きのロックを解除してください。

一部の動画プレーヤーでは、初回起動時にユーザーの好みを設定する必要があることもあります。アプリの設定画面で「自動全画面表示」や「自動回転」といった項目を探してみてください。

Q3:全画面表示中に通知が来たらどうなりますか?

A:全画面表示中に通知が届いた場合、通知の内容は画面上部にバナーとして短時間表示されます。ただし、全画面表示を妨げないよう、通常よりも控えめに表示されることが多いです。

Face IDモデルでは、通知バナーが画面上部に小さく表示され、数秒後に自動的に消えます。通知音やバイブレーションも通常通り動作しますが、全画面表示は継続されます。

集中して動画を視聴したい場合は、事前に「おやすみモード」や「集中モード」をオンにしておくことをお勧めします。これにより、通知が届いても画面に表示されず、通知音も鳴りません。コントロールセンターから簡単にオン・オフを切り替えられます。

緊急の連絡を受ける必要がある場合は、「設定」→「集中モード」から特定の連絡先だけを通知許可することもできます。

Q4:横画面にならないときの対処法は?

A:iPhoneを横に傾けても画面が横向きにならない場合、以下の点を確認してください。

まず、画面の向きのロックが解除されているか確認します。コントロールセンターを開き、画面縦向きのロックボタン(鍵と矢印のアイコン)が赤くハイライトされていないことを確認してください。

次に、使用しているアプリが横向き表示に対応しているか確認します。ホーム画面やロック画面は横向き表示に対応していないため(iPad除く)、アプリを開いた状態で試してください。

アプリ内の設定で「画面の向きを固定」や「縦向きのみ」といった設定がオンになっていないかも確認しましょう。YouTubeなどのアプリには、個別に画面回転の設定があります。

それでも解決しない場合は、iPhoneを再起動してみてください。一時的なソフトウェアの不具合が原因の場合、再起動で解決することがあります。

Q5:全画面表示でバッテリー消費は増えますか?

A:全画面表示自体が直接的にバッテリー消費を大幅に増やすことはありません。ただし、全画面表示で動画を視聴する場合、通常表示よりも若干バッテリー消費が増える可能性があります。

これは、全画面表示ではディスプレイのより広い範囲が点灯するため、わずかに消費電力が増加するためです。特に有機EL(OLED)ディスプレイを搭載したiPhoneでは、白い画面よりも黒い画面の方が省電力ですが、動画の内容によっては消費電力が変動します。

実際には、全画面表示よりも画面の輝度設定の方がバッテリー消費に大きく影響します。明るさを下げることで、バッテリーの持ちが大幅に改善されます。また、Wi-Fi接続でのストリーミングよりも、モバイルデータ通信の方がバッテリーを多く消費します。

長時間動画を視聴する予定がある場合は、低電力モードを有効にするか、充電しながら視聴することをお勧めします。低電力モードは「設定」→「バッテリー」から、またはコントロールセンターから簡単にオン・オフできます。

まとめ:iPhoneの全画面表示を使いこなそう

ここまで、iPhoneで全画面表示を活用するための様々な方法を解説してきました。Safari、YouTube、Netflix、写真アプリなど、それぞれのアプリで全画面表示の操作方法は微妙に異なりますが、基本的な考え方は共通しています。

全画面表示を使いこなすための重要ポイント:

  • 画面の向きのロックを確認:横向き全画面にしたい場合は、コントロールセンターから画面の向きのロックを解除しておく
  • アプリごとの操作を覚える:動画アプリは右下の全画面ボタン、写真アプリは画面タップで切り替え
  • トラブル時は基本から確認:アプリとiOSのアップデート、画面の向きのロック解除を再確認
  • 応用機能も活用:ピクチャ・イン・ピクチャ、ズーム機能、ショートカットなどで更に便利に

全画面表示は、iPhoneでコンテンツを楽しむための基本的かつ重要な機能です。一度操作方法を覚えてしまえば、動画視聴も写真閲覧も、これまで以上に快適に楽しめるようになります。

特に最近のiPhoneは画面が大きく高精細になっているため、全画面表示の効果は抜群です。映画やドラマ、お気に入りのYouTube動画を、ぜひ全画面表示で存分に楽しんでください。

もし操作方法で迷ったときは、この記事を見返してもらえれば、きっと解決方法が見つかるはずです。それでは、快適なiPhoneライフを!

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